2015年 01月 16日
雨の日は~~ |
1月15日
朝から冷たい雨・・・こんな日は映画を見に行こうとて。しかし、こういったアクションものは普通女性は好まないらしい。見回したところ女性は3人しかいなかったのだ!
96時間・レクイエム
「96時間」シリーズの最終章である。
第一作では娘が、第二作は娘と元妻をヨーロッパの犯罪組織に拉致され、取り戻すべく彼らと対決、組織を壊滅させるまで容赦なく戦う元CIA工作員の父親ブライアン・ミルズの迫力迫るアクションシーンと根底にある家族愛が感動的だったのだが、今回の副題、レクイエム・・・・この最終章でなにが起こるのだろうという興味とともに見に行った。
家族三人それぞれに平穏な日々を送っているように見えたのだが・・・この最終章では元妻が何者かに殺されその容疑者として警察に追われることとなったミルズが怒りと悲しみを抱えて事件の真相を追う。娘のキムにも迫る危険を察知、前作に続く犯罪組織による復讐の連鎖なのだろうか、それとも新たな陰謀か、捨て身の覚悟が見えない敵を追い詰めていく。
迫力迫るリーアム・ニ―ソンのアクションシーン、別れて暮らしているとはいえ、お互いに家族、人間愛で結ばれた三人の姿が心をうつ。そして、たどり着いた真犯人と事件の動機は予想外のものであった・・・・。
監督:オリヴィエ・メガトン 制作、脚本:リュック・ベッソン 2014 /アメリカ映画
キャスト : リーアム・ニーソン マギー・グレイ
P.S. :フォレスト・ウィテカー演じるNY警察の警部が実に味があった。
1月前半の読書
★街道をゆく18 越前の諸道
旅の前半は道元の禅風を守り通した中国僧、寂円を思いつつ、山深い地にある宝慶寺を訪れる。その後の永平寺の方向性は必ずしも道元の目指したものではなかったことにも触れつつ。そして中盤、「白山信仰の背景」辺りから「菩提林」にかけて綴られた平泉寺の興亡は読み応えがある。平安時代の土地制度の有り様が多くのいわゆる悪僧や衆徒を生みだし、さらに叡山と結びつき六千坊を数え栄華を誇った平泉寺の繁栄も、天正2年の一向一揆によって焼き払われ滅亡する。拡大するにつれ権力と結びつき信仰とはかけ離れた寺の姿が見え、時代の動静に大きく左右されていくのが見え、興味深く読んだ。 小規模ながらも再建された平泉寺を訪ね、その庭に続くコケむした菩提林の自然散策とその時の作家の思考は読む者をいざない感慨深い。さらに、 朝倉氏の一乗谷、和紙や漆、越前陶芸村なども紹介。尾張方面など広域にわたって古くからの交流があったことに気付かせてくれる。
「街道をゆく」シリーズは時系列の歴史では知りえないあらゆる要素が盛り込まれ、肉付けされ、読んでいて楽しい。
★マンゾーニ家の人々(上) ナタリア・ギンズブルグ著 須賀敦子訳
以前、同著、同訳で著者の自伝的作品「ある家族の会話」を読んで、迫りくるファシズムの嵐の中での家族それぞれの生き方に感動したのを思い出しながら、この本を手に取った。美しい日本語を使われる須賀さんの訳というのも読んでみようと思った理由である。
登場するのは19世紀イタリア統一の波乱の時代を生きた作家にして詩人のアレッサンドロ・マンゾーニの家族である。著者は彼らの残した膨大な書簡と多方面から得た資料から、この家族の肖像を再構築し、その当時の貴族の暮らしぶりと心情、人物像、人間関係を描こうとしている。
今回読んだ(上)には①マンゾーニの母、ジュリア・ベッカリア、②妻のエンリケっタ・ブロンデル、③フランス人の友人フォリエル、④長女ジュリエッタ が収められていた。
当初、目次にアレツサンドロ・マンゾーニという章がないのは意外ではあったが、収められた書簡を読むだけで全編通じ、彼の人となりが浮かび上がってくる構成だったのだ。
男女を問わず精神的に繊細、かつ病弱な中にあって、若いころから自由奔放にみえる母、ジュリアの逞しさが心強かった。
ヨーロッパの人々が長い休日をとり、漫遊する習慣がこの当時から貴族の中にあったこと、
上流階級が大人から子供に至るまで多国語(フランス語)を習得していたことなど・・・・
著者もまえがきに記しているように、自身の回想記や頭の中で考えた小説と違って実在の人々のしかも書簡と見聞きした資料に頼らざるを得なかった困難さが読んでいて伝わってもきたが、(下)も読みたいと思う内容ではあった。
朝から冷たい雨・・・こんな日は映画を見に行こうとて。しかし、こういったアクションものは普通女性は好まないらしい。見回したところ女性は3人しかいなかったのだ!
96時間・レクイエム
「96時間」シリーズの最終章である。
第一作では娘が、第二作は娘と元妻をヨーロッパの犯罪組織に拉致され、取り戻すべく彼らと対決、組織を壊滅させるまで容赦なく戦う元CIA工作員の父親ブライアン・ミルズの迫力迫るアクションシーンと根底にある家族愛が感動的だったのだが、今回の副題、レクイエム・・・・この最終章でなにが起こるのだろうという興味とともに見に行った。
家族三人それぞれに平穏な日々を送っているように見えたのだが・・・この最終章では元妻が何者かに殺されその容疑者として警察に追われることとなったミルズが怒りと悲しみを抱えて事件の真相を追う。娘のキムにも迫る危険を察知、前作に続く犯罪組織による復讐の連鎖なのだろうか、それとも新たな陰謀か、捨て身の覚悟が見えない敵を追い詰めていく。
迫力迫るリーアム・ニ―ソンのアクションシーン、別れて暮らしているとはいえ、お互いに家族、人間愛で結ばれた三人の姿が心をうつ。そして、たどり着いた真犯人と事件の動機は予想外のものであった・・・・。
監督:オリヴィエ・メガトン 制作、脚本:リュック・ベッソン 2014 /アメリカ映画
キャスト : リーアム・ニーソン マギー・グレイ
P.S. :フォレスト・ウィテカー演じるNY警察の警部が実に味があった。
★街道をゆく18 越前の諸道
旅の前半は道元の禅風を守り通した中国僧、寂円を思いつつ、山深い地にある宝慶寺を訪れる。その後の永平寺の方向性は必ずしも道元の目指したものではなかったことにも触れつつ。そして中盤、「白山信仰の背景」辺りから「菩提林」にかけて綴られた平泉寺の興亡は読み応えがある。平安時代の土地制度の有り様が多くのいわゆる悪僧や衆徒を生みだし、さらに叡山と結びつき六千坊を数え栄華を誇った平泉寺の繁栄も、天正2年の一向一揆によって焼き払われ滅亡する。拡大するにつれ権力と結びつき信仰とはかけ離れた寺の姿が見え、時代の動静に大きく左右されていくのが見え、興味深く読んだ。 小規模ながらも再建された平泉寺を訪ね、その庭に続くコケむした菩提林の自然散策とその時の作家の思考は読む者をいざない感慨深い。さらに、 朝倉氏の一乗谷、和紙や漆、越前陶芸村なども紹介。尾張方面など広域にわたって古くからの交流があったことに気付かせてくれる。
「街道をゆく」シリーズは時系列の歴史では知りえないあらゆる要素が盛り込まれ、肉付けされ、読んでいて楽しい。
★マンゾーニ家の人々(上) ナタリア・ギンズブルグ著 須賀敦子訳
以前、同著、同訳で著者の自伝的作品「ある家族の会話」を読んで、迫りくるファシズムの嵐の中での家族それぞれの生き方に感動したのを思い出しながら、この本を手に取った。美しい日本語を使われる須賀さんの訳というのも読んでみようと思った理由である。
登場するのは19世紀イタリア統一の波乱の時代を生きた作家にして詩人のアレッサンドロ・マンゾーニの家族である。著者は彼らの残した膨大な書簡と多方面から得た資料から、この家族の肖像を再構築し、その当時の貴族の暮らしぶりと心情、人物像、人間関係を描こうとしている。
今回読んだ(上)には①マンゾーニの母、ジュリア・ベッカリア、②妻のエンリケっタ・ブロンデル、③フランス人の友人フォリエル、④長女ジュリエッタ が収められていた。
当初、目次にアレツサンドロ・マンゾーニという章がないのは意外ではあったが、収められた書簡を読むだけで全編通じ、彼の人となりが浮かび上がってくる構成だったのだ。
男女を問わず精神的に繊細、かつ病弱な中にあって、若いころから自由奔放にみえる母、ジュリアの逞しさが心強かった。
ヨーロッパの人々が長い休日をとり、漫遊する習慣がこの当時から貴族の中にあったこと、
上流階級が大人から子供に至るまで多国語(フランス語)を習得していたことなど・・・・
著者もまえがきに記しているように、自身の回想記や頭の中で考えた小説と違って実在の人々のしかも書簡と見聞きした資料に頼らざるを得なかった困難さが読んでいて伝わってもきたが、(下)も読みたいと思う内容ではあった。
by blue-robin2
| 2015-01-16 12:20
| 本
|
Comments(10)
3人の映画鑑賞でしたか (;'∀') でもいいな~ うらやましいです 番人も昨日は雨だったので映画行きたかったけど・・なかなか・・・
「街道をゆく」 先日啓文社の中古本のコーナーに行って探したけど全然一冊も出てなかったですね この本は売る人がいないのかな~? やはり新本を探さなきゃダメかな~ (#^.^#)
「街道をゆく」 先日啓文社の中古本のコーナーに行って探したけど全然一冊も出てなかったですね この本は売る人がいないのかな~? やはり新本を探さなきゃダメかな~ (#^.^#)
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blue-robin2 at 2015-01-16 17:03
田舎の番人さん こんばんは
一寸言葉が足りませんでした。この日は男性の入場券割引日だったので若者から年配までかなり観客は多かったのです。ただ、女性は3人だけでした。(*_*;
街道をゆく…amazonで探してみられたら見つかるのではないかと思いますが~~。
一寸言葉が足りませんでした。この日は男性の入場券割引日だったので若者から年配までかなり観客は多かったのです。ただ、女性は3人だけでした。(*_*;
街道をゆく…amazonで探してみられたら見つかるのではないかと思いますが~~。
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timata-sn at 2015-01-16 21:51
blue-robin2さん こんばんは
今日は良いお天気でした、意外と暖かでしたよ。
映画を観に行かれたのですね。
アクションものの様ですね。
映画を観られて、それを保存版の如く詳しい説明をされて
素晴らしいと思いますよ。
読書もされて居るんですね。
広範囲で多趣味、素晴らしい事と感心して居ますよ。
今日は良いお天気でした、意外と暖かでしたよ。
映画を観に行かれたのですね。
アクションものの様ですね。
映画を観られて、それを保存版の如く詳しい説明をされて
素晴らしいと思いますよ。
読書もされて居るんですね。
広範囲で多趣味、素晴らしい事と感心して居ますよ。
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田舎の番人
at 2015-01-16 22:43
x
あ ごめん! よく読めばそうですよね~ もうあわてんぼうだから許してくださいね <(_ _)>
そうですね アマゾンで探して見ます
そうですね アマゾンで探して見ます
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blue-robin2 at 2015-01-16 23:37
timata-snさん こんばんは
見た映画、読んだ本、備忘録のつもりで記録しておかないとと思って書いてます。
私、ドロドロした愛憎もの,オゾマシイものは嫌いですけれど、後味のすかっとしたアクションシーンの多いのが結構好きなんです。ただ単に暴力的といったものではなくこの映画には子を思う親の愛、お互いに人として信頼し合いながらも一緒には暮らせなかった男女の哀歓が漂い、なかなか良かったですよ。
見た映画、読んだ本、備忘録のつもりで記録しておかないとと思って書いてます。
私、ドロドロした愛憎もの,オゾマシイものは嫌いですけれど、後味のすかっとしたアクションシーンの多いのが結構好きなんです。ただ単に暴力的といったものではなくこの映画には子を思う親の愛、お互いに人として信頼し合いながらも一緒には暮らせなかった男女の哀歓が漂い、なかなか良かったですよ。
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blue-robin2 at 2015-01-16 23:41
番人さん こんばんは
一寸説明が足りなったようです・・・。
全部そろうかどうかは不明ですがアマゾンに多分まだあると思います。
一寸説明が足りなったようです・・・。
全部そろうかどうかは不明ですがアマゾンに多分まだあると思います。
“96時間”、Ⅰ、Ⅱは見ました。
最終章もあると聞いて、これ以上何があるんだろうと思いましたが、新たな展開があるんですね。
父親の必死さでは似ているbluerobin2さんもご覧になった“ブリズナーズ”、昨日DVDで見ました。
宗教色が濃いなーと思ったら、衝撃を受けた“灼熱の魂”の監督でした。
“96時間”最終章も、もう少ししたら見るつもりです~♪
最終章もあると聞いて、これ以上何があるんだろうと思いましたが、新たな展開があるんですね。
父親の必死さでは似ているbluerobin2さんもご覧になった“ブリズナーズ”、昨日DVDで見ました。
宗教色が濃いなーと思ったら、衝撃を受けた“灼熱の魂”の監督でした。
“96時間”最終章も、もう少ししたら見るつもりです~♪
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blue-robin2 at 2015-01-18 21:06
白いねこさん こんばんは
レクイエムとは…・だれにささげるレクイエムなのかと気になりながら見ましたが、元妻の死の真相を追うことに命をかけるミルズの姿がありました。
“ブリズナーズ”の監督はドゥ二・ヴェルヌ―ヴ
灼熱の魂、どんな映画なんだろうと一寸検索してみました。ストーリーの一部を見ましたが、見てみたくなりました。
そうそう、今日ちょっと出たついでに昼食にガレットを味わってみました。さすがはソバ粉の香ばしい香りとパリッとした歯触りがなかなかおいしかったです。
レクイエムとは…・だれにささげるレクイエムなのかと気になりながら見ましたが、元妻の死の真相を追うことに命をかけるミルズの姿がありました。
“ブリズナーズ”の監督はドゥ二・ヴェルヌ―ヴ
灼熱の魂、どんな映画なんだろうと一寸検索してみました。ストーリーの一部を見ましたが、見てみたくなりました。
そうそう、今日ちょっと出たついでに昼食にガレットを味わってみました。さすがはソバ粉の香ばしい香りとパリッとした歯触りがなかなかおいしかったです。
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koba222 at 2015-01-18 21:14
映画に読書充実の日々ですね。
アクションと言っても人間味のある
映画のようですね。
たまには少々刺激的なものもいいようです。
この頃は「源氏物語」にはまってます(^○^)
アクションと言っても人間味のある
映画のようですね。
たまには少々刺激的なものもいいようです。
この頃は「源氏物語」にはまってます(^○^)
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blue-robin2 at 2015-01-18 21:25
koba222さん こんばんは
そうですね。そこには強い父親の姿があって感動的です。
素早い場面展開と音響効果が重なり合って、目が離せない共に闘ってる気分になります(*^_^*)
源氏物語に嵌るってわかります~~。一昨年かしら。根をつめて読み過ぎしばらく肩コリが治らなかったという記憶があります。昔は光源氏って気が多くていやな男と思っていましたが、全編通して読み終わってみると、やはりこの人は当時の時代背景の中でなかなかいい生き方してるなあと見直しました。koba222さんの感想はいかが~~。
そうですね。そこには強い父親の姿があって感動的です。
素早い場面展開と音響効果が重なり合って、目が離せない共に闘ってる気分になります(*^_^*)
源氏物語に嵌るってわかります~~。一昨年かしら。根をつめて読み過ぎしばらく肩コリが治らなかったという記憶があります。昔は光源氏って気が多くていやな男と思っていましたが、全編通して読み終わってみると、やはりこの人は当時の時代背景の中でなかなかいい生き方してるなあと見直しました。koba222さんの感想はいかが~~。